ob8-2nd’s diary

「問題設定」「これどうしようかな・・・どうしようか考えてみます。」

「世界名作の旅」に出る 1-5 アンデルセン 2 ちひろ流れ

一度 いわさきちひろから 葉書をいただいた事があった。
こう書くと変かもしれない。
いただいたのは いわさきちひろのお葬式の通知だった。
一読者へのものだから 
お葬式というよりは お別れ会といったものだっただろうか。
婦人画報」2006年9月号に いわさきちひろの特集があり
その中の年表によると 1974年に亡くなられている。
もう30年以上も前のことになってしまった。
あの葉書はどこへ行っただろう。
私宛に届いたことにずいぶんびっくりしたことを 覚えている。

「青いりんごのふるさと」という作品を読み 感動した私は
作者の畔柳二美はすでに亡くなられていたので
この版の画を描いたいわさきちひろ宛てに 
ファンレターを書いた(のだったと思う)。
本の裏表紙に「昭和46年2月11日(木)購入」と書いてあるので、
(当時はそんな風に日付を書いていた)その頃送ったのだと思う。
子どもなので住所などわからず、版元の学研に宛てたのだろう。

どんなことを書いたんだか、
書いてポストに入れて そこで満足して その後はすっかり忘れていた。
「青いりんごの・・・」という題なのに
表紙の絵には 赤いチューリップとセーラー服の女の子の横顔が描かれている。
少年少女学研文庫というシリーズに所収されていて
このシリーズのテーマカラーは
正に 青りんごの色なのだ。
舞台は北海道で その当時うちの近所に北海道から引っ越してきた家族があって
そこのところも 気を引いたところだったか・・・。
そこのうちのおばさんは よく「なーんもだ。」と言った。
「なーんも」は北海道方言で no problem というような意味らしかった(合ってるかな…)。
なーんもだ と聞くと どこかおおらかな気持ちになれた。
私は今 あの頃のおばさんの年齢をはるかに超えているのだろう。

アンデルセンだった。
(戻ります。。。)

アンデルセンが生まれた町、デンマークのオーデンセを訪ねたこの回の著者は
泊まったホテルで アンデルセンを読み直す。
外は一面まっ白の ひっそりした冬の日だ。
いくつも読み続けた中のひとつ、ある母親の物語。

瀕死の子を母親が見守っていた。
そこへ トントンと戸をたたいて
一人のみすぼらしいおじいさんが入ってきた。
外は雪、ふるえるおじいさんを母親はあたためてあげた。
ところが、おじいさんは死神だったのです。

キャー こわーいっ。続きはどうなるの!?

アンデルセン人気が しっかりわかった気になりました。


※※※
10月15日 追記
「青いりんごのふるさと」 学研 1970 では
岩崎ちひろ の表記になっています。

 

[2012/10/18 編集]